【現役保育士直伝】1歳児、2歳児の子どもが泣き止む、あやし方のテクニックと方法

2022.04.12

現役保育士が伝授!1歳〜2歳の子どもが泣き止むあやし方のテクニックと方法

子どもにとって「泣く」ことはつきものですよね。

0歳なら言葉を話せない代わりに泣くことで自分の意志を伝えています。

 

泣いている理由がわからず、疲れてしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。

 

今回は1歳〜2歳の子どもが泣いているときのあやし方やテクニックを現役保育士が、保育の現場での経験を生かしてお伝えしたいと思います。

 

なんで泣いてるんだろう…1歳〜2歳が泣く理由は?

まず子どもが泣くからには必ず理由があります。

大人だって理由もなく泣くことなんてほとんどありませんよね。

 

1歳ごろの子どもはまだ月齢差が激しく、言葉も「まんま」「いや」といった単語だけの子どももいれば、早ければ「ブーブー あった」「わんわん いた」といった二語文を話し始める子どももいます。

 

2歳ごろになれば二語文で話す子どもも増え、保育士や保護者ととにかく大人の真似をしようとします。

しかしそれでも自分の思いが十分に伝わらないものです。

「おもちゃが欲しかった」「しんどい」「まだ遊びたい」「眠たい」「お腹が空いた」「寂しい」「言われたことをしたくない」「痛かった」など泣く理由はさまざまです。

 

2歳ごろになると自我の芽生えも顕著になり、イヤイヤ期も出てくる頃なので「この服は着たくなかった!」「今日はパパと保育園に行く!」「このおもちゃ持っていきたい!」「この靴は嫌だ!」などより一層手がつけられない状態になることもしばしば…

 

泣きながら保育園に来て理由を聞いても、明確な理由がわからない保護者の方もいます。

とても些細なことがきっかけで泣かれると親としては疑問だらけですよね。

例えば「土日おうちで楽しく過ごしたのに、何で保育園に行くの!」本当にこういった些細なことがきっかけで子どもは泣くのです。

 

保育園へ預けるのなら、保護者の方も時間に追われているはずです。

「何でこのタイミングで泣くの?!」と焦りや苛立ちなどが出てしまうかもしれません。

余裕があればあやそうと思えますが、朝の登園時は余裕のない方が多いのも事実です。

 

感情のコントロールがまだまだ上手にできないので、泣くことでアピールしているのです。

 

一般的な泣き止ませる方法、あやし方

あなたは子どもが泣いていたら、どうやってあやしていますか?

 

ひとまず抱っこをしてトントンしてあやすのではないでしょうか。

お母さんやお父さんならこれだけで安心して、落ち着く可能性もあります。

 

ですが理由がわからない状態であればおそらく手がつけられない、いわゆるギャン泣き状態ではないでしょうか。

そんな時は子どもを抱いたままゆっくり歩いてみたり、好きなおもちゃを見せたり好きな音を聴かせてみるのもよく行います。

あるいはマッサージをしてみたり、抱っこではなくおんぶでスキンシップを取っている方もいるでしょう。

絵本が好きなら膝に乗せて絵本を読み聞かせすることで、気が逸れて落ち着くこともあるのではないでしょうか。

 

あとは車があるのであればドライブがてら、一緒に出かけてみる方もいると思います。

特に車は魔法がかかっているのではないかと思うぐらい万能だとよく聞きます。

乗ったら最後、すぐに機嫌が良くなったり眠ったり…とても助かりますよね。

 

これはNG!泣きやまない子どもに対してやってはいけないこと

泣き止まない子どもに対してやりがちなのが「頭ごなしに否定する」ことです。

 

「泣き止みなさい!」

「何で泣いてるの!」

「泣き止まないならもう知らない!」

 

このようなことを思わず口に出してしまったことはありませんか?

泣いている理由がわからず、何を言っても聞かない・余計に泣く・手がつけられない…

このようになってしまうと親としても心の余裕がなくなるものです。

心の余裕がなくなると、つい子どもに対してもきつい口調になってしまうんです。

焦りや苛立つ気持ちは十分理解できます。

しかし、焦ってもいいことはありません。むしろ逆効果です。

 

泣き止まない子どもに対してきつく言ってしまうと、驚きとともにわかってもらえない気持ちと恐怖も芽生え、さらに悪化させてしまうだけなので、絶対に行わないように気をつけましょうね。

 

どうしても焦りやイライラが出る場合は、一度深く深呼吸をして自分自身を落ち着かせてから子どもに向き合いましょう。

 

現役保育士が実践するあやし方のテクニック6選

ここでは私が実際に保育の現場で行うあやし方をお伝えしていきますね。

子どもの気持ちに寄り添う

これが一番大切ではないでしょうか。

何事に対してもですが、子どもの気持ちに寄り添うことで信頼関係にもつながります。

まだ言葉がおぼつかない1歳2歳の子どもの気持ちを代弁することで、子どもも「この人は自分の言いたいことをわかってくれる」と安心してくれます。

 

場所を変えて気分転換

保育園であれば部屋から出て廊下に出てみたり、時には外の景色が見える場所まで連れていきます。

園庭があるのであれば、少し外の空気を吸って気分転換します。

またそうすることで1対1の環境が作れるので、子どもとゆったり向き合う時間にもなります。

 

必殺!ビニール袋音

ビニール袋のガサガサ音を聴かせると落ち着きます。

理由としては胎内にいた頃の音に似ているそうで、片手でガサガサ鳴らしながら抱っこをしてゆらゆら揺れたりすると徐々に落ち着きを取り戻すことも多いんです。

なおこの方法は年齢が低めの場合に効果的なので、2歳になるとあまり期待はできないかもしれません。

 

抱きしめがら目を見て話を聞く、話す

これもとても重要ですね。

抱きしめるもしくは抱っこをすることで、保育士の心音も聴かせることもできるのでビニール袋と同じで落ち着きます。

そして目をしっかり見て話を聞いてください。

目を見て話すことはとても大切なコミュニケーションのひとつです。

言葉がまだきちんと話せないのであれば「〇〇したかったんだよね」など、心の声を代弁しましょう。

 

歌や手遊びで気持ちを切り替える

子どもの好きな音楽や手遊びがあれば、歌ってみたり手遊びをすることで興味がそちらに向き、少しずつ気持ちを切り替えられるようにしています。

音楽が好きな子どもは多いので、ときには周りの子どもも巻き込んで一緒に歌うことで徐々に楽しくなり、いつの間にか泣き止むパターンもあります。

 

自分が泣く真似をする

私は全力で子ども以上に泣く真似をすることもあります。

そうすると、子ども自身が「えっ…何で先生が泣いてるの…?」と条件反射に近いかもしれないですが、驚いて泣き止む場合もあります。

ある程度言動に理解ができるようになる、2歳を超えた子どもには効果的です。

「泣いてる〇〇くん(ちゃん)を見てたら、先生も悲しくなっちゃったあ〜!」とややオーバーに泣き真似をすることで子どもも冷静になり、泣いている理由を聞いたりすることへつなげたりもします。

 

まとめ

子どもが泣いてしまうと、どう対応すればいいのかわからないですよね。

 

子育てに正解がないように、泣き止む方法にもこれといった正解はないと思います。

保育の現場でもあれこれ試してみて、初めてその子どもにはこの方法が効果的だったのか!という気づきにもなっています。

 

しかし泣いているからには必ず理由があるのです。

その理由を突き止めるためにも、日頃から子どもと向き合いスキンシップをしっかり取ることを意識してみてくださいね。

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